年の暮れの間際にオチもなく淡々と2012年を振り返る

はじめに

どうもこんにちは、私です。今年も残すところあとわずかとなってきましたね。
Advent Calendarで多少は文章を書くのにも慣れてきたので、調子に乗って今年の総括エントリでも書いてみようかと思います。
今回はそこそこITエンジニア視点なのでご安心ください。ただしオチはないです。
なんやかんやで公開し忘れていた、時期外れの紅葉の写真とともにお送りします。

受託開発はダンピング極まってきてる感


これは太古の昔からずーーーっと言われてきていることではあるのですが。
受託のお仕事自体が減っているわけではなく、体感的には引き合いはむしろ増えているイメージもあるのですが、とにかく費用面で苦しい。まさに血の海です。「こんな単価だとまともにペイ出来るのはオフショアばりばりの業者くらいなんだろうなー」と思いつつも、そういう業者が平気な顔して仕事をかっさらっていく現状を眺めていると、零細企業の受託プログラマとして活動していくことへのある種の限界を実感してしまうこともしょっちゅう。

この手のレッドオーシャンな案件は無視してしまって、もう少し楽に稼げる案件を取ってくればいいじゃないかとは思うのですが、営業担当としてはとにかく楽に売上が上がる案件を狙いがちで、そのような見積依頼がバンバン飛んできておりました。それに合わせ、個人的には取りに行くつもりもないし、正論並べれば十中八九取れない案件の見積もりを消化試合的にこなしていくことが多かったのは、今年一番の反省事項ではあります。

そのようなダンピングの現状を踏まえ、「営業担当が売り込みやすいパッケージを企画して、提案型の営業を進めていこう」という前向きな風潮も一時期はあったのですが、「売れるものがあればぜひとも欲しいけど、考えるのは面倒くさいよね」的な雰囲気が周囲に蔓延していたということもあり、なかなかうまく回っていなかったというのは正直なところであります。ここらへんをなんとかしていきたくはあるのですが、来年以降運用作業諸々が降ってくることが確定しているため、あまり積極的な動きは出来なさそう、というかもう勘弁して下さいほんと。

会社もそんな状況なので、「気晴らしついでに副業のお小遣い稼ぎでも始めようかな〜」と思ったりなどして、某お仕事募集サイトを眺めているとポータルサイトの開発、時給1,000円」とかスマホアプリ開発、時給1,200円」とかいった激安案件が平気でゴロゴロと転がっています。「このような案件を受注するくらいだったらコンビニの深夜バイトでも黙ってやっていたほうが色々な面で幸せになれるのではないか」と思いつつ、こんな案件でもホイホイ乗っちゃう学生バイトノリのプログラマが世間にはたくさん存在するということを想像しただけで、目から汗が止まらなくなってきます。

Facebookアプリは結局あまり来なかった


昨年あたりから「これからはFacebookがくる!」などと何処かから声が聞こえた関係で、Facebookアプリの案件にも何件か取り組んできたのですが、いずれもキャンペーン用の単発モノアプリで、「結局大したビッグウェーブは来なかったなぁ…」というのが正直な感想です。

Facebookアプリ開発のノウハウはそれなりに蓄積していたのと、「Facebookアプリ作ります」という看板を出していた会社は(想像していたよりも)少なかったということもあり、もう少し引き合いが来てくれたらよかったのですが、まぁそんなことをいまさら言ってもしょうがないですね。

とはいえ、「〜したついでにFacebookのウォールに投稿する機能」みたいなどうしようもない系のおまけ機能を実装することは増えているので面倒な世の中になった・・・じゃなくて喜ばしい限りです。はい。

スマホアプリ受託ももうダメかもしれない


スマートフォンアプリの開発も、今年に入って急激に引き合いが増えてきている一方、納期面での無茶な要求が多かったりとか、費用面での旨味が少なかったりとか、色々と苦慮した一年ではありました。こちらもレッドオーシャン。何処も彼処もスマホアプリ作りすぎですよほんと。

iPhoneアプリAndroidアプリ、同時に作りたいけれども圧倒的に予算が足りないので、TitaniumやらPhoneGapやらを使うことが提案前から前提になっていたりするのが死亡フラグのはじまり。で、もちろんその程度であれば良いのですが、機能一覧だけ渡されて「コレ全部一ヶ月で作ってね♡」的な軽いノリでお願いされるケースが多すぎて、見積もりの段階で軽く吐血しかけるのが常です。

iPadなどのタブレットを、業務用の端末として活用するシーンはこれからもう少しは増えてくる(iOS6のアクセスガイド機能も活用出来るし)とは思うので、それ用のアプリ開発という面ではもうワンチャンあるかもしれません。けどさほど難しい思い付きでもないので、おそらくツーチャン以上はないだろういうのが実感です。残りワンチャンを活かしてもう少しだけ稼がせていきたいとは思います。

来年は何をしよう


ひとえにプログラマ的な視点から申し上げると、端末の断片化が激しいAndroidアプリ開発はヤバいフラグが満載だなぁというのをつくづく感じました。個人でアプリを開発するには非常に自由なプラットフォームであるとは思うのですが、受託案件でAndroidアプリを(成果物として許容されるレベルで)真面目に仕上げようとすると検証の手間がかかりすぎる。「カメラを使ったアプリは死亡フラグ」とかはよく言われてますけど、カメラ機能を封じたらわりと何も作れないじゃないっすかねぇほんと…。受託でやるなら是非ともiOSアプリがよいです。いやほんと。UIの作り込みの手間も少ないですし。

サーバサイドプログラミングでは、Ruby界隈がわりと幸せにプログラミング出来る環境が揃ってはいて、数年前から現在に至るまで積極的に採用し続けてはいるのですが、(ネット上でもどなたかが仰っていたような記憶があるのですが)Railsの「最新版が安定版だけど、全てのバージョンがベータ版」みたいなノリは本当になんとかならないものかなぁ、とは常々思っています。たとえばAsset Pipeline、お前のことだ。

一方「Ruby使えます」というプログラマはなかなか見つからないというのが現実なので、PHPも使い続けていく必要はあります。というよりむしろPHPがメインになっていきそうではあります。自分一人でRubyで実装しても、他の誰にもメンテナンスお願い出来ないのではあまりにもしんどいですからね。

それ以外でも、サーバサイドJavaScriptだったりとか、いくつか新しい技術にも興味があったりはするのですが、顧客から見える最終的なアウトプットは依然として「Webのシステム」でしかないということもあり、新しい稼ぎ口になるかと言われると現状はまだまだ微妙なのではないか、とは思っています。稼ぐ為の技術習得であればいくらでもどんとこいな構えなのですが、単に楽しいだけの技術となるとなかなか学習のモチベーションが沸いてこないのですよね正直。ゲームしたりとか写真撮ったりとか将棋の勉強したりとか子供の面倒みたりとか、技術以外にも楽しいことをたくさん知ってしまった今となっては、限られた時間を有効的に使っていきたいですね。え?関数型言語?大学時代にスパルタで教え込まれたせいでだいぶ懲りました。勘弁して下さい。

そもそも、この業界で仕事を始めてはや10年に到達しようとしているのですが、年数を重ねるに従いどんどん人間嫌いが悪化している感があり、受託のお仕事もそろそろ潮時かもなぁと薄々感じている今日この頃ではあります。仕事を選り好みできないのであれば大企業のSEを辞めた意味が全くないので、今後も積極的に選り好みしていきたいと思います。人間に接しなくて済むのであれば大抵の仕事は出来そうな気はするので、ぜひともよろしくお願いいたします。

おわりに

ちなみに、田舎の両親がなぜか紅白歌合戦の観覧に応募していてめでたく当選したらしく、本日東京にやって来るそうなのですが、息子や孫の顔を見ることなく翌日に田舎に戻るらしく、まぁこの息子にしてこの両親ありという思いが絶えなかったりするのですが、どうでも良い話でしたね失礼致しました。

Twitterと本ブログが引き続き情報発信の中心になっていくかと思いますが、懲りずにお付き合い頂けると嬉しいです。来年はもっとブログ書きます。それと子供ネタは好き嫌い分かれそうなので、発信はそこそこにしておきます。

来年も何卒よろしくお願いいたします。